いつまでも

名前のある人が 君をとりこにして 周りの人々が 君の才能を賛美する スポットライトが君の思考を麻痺させて 人々の視線が 君を後戻りできなくした もう前奏は始まっている もうすぐ、歌が放たれる 渦潮のような低音と 泣き声みたいな高音に導かれ そこに立つ…

あの丘を越えた先に 待ち受ける未来は 確実に僕らを見据え そこに起ち受ける 何があったとしても この足が前に進んで 眼に新たな景色を 導きいれてくれるなら 僕らは 「果てしない」 という言葉を切り裂いて 次の旋律を 掻き鳴らして 太陽が昇るのを待つ 月…

闇が降り立った大地 街の灯だけが、世界を照らして にじみ出る恐怖と 嘶く、鳥の声 夜の海のざわめき 生まれゆく音 見放された僕は 照らされた道を行く 縮こまったいつもの姿 だが、今日はなぜか 心の中から 何かが温まってゆく 開いた瞳孔は 不思議と優しく…

無題

頭を抱えたまま 動けなくなって やがてくる時に 怯えて 欠けた月が昇るごとに 満ちてくる海 「自分だけは」と信じて 奮い立ち、進む 向かう先に待つ 巨大な壁 嘲る様に爪弾きにされる そしてここへと戻る もう後がない 岐路に立ち 諦めを迫る 人々 確かに、…