boom boom satellites

xtremer2004-07-28

まずは「UMBRA」から。
両方詳しくレビューしたいから、二回に分けて。
独特のサウンド。まず他の人間にこれはできないであろう。
彼等の音楽性について簡単に言えば、
デジタルの格好いい部分や、いじりやすさ、奥行きの広さに、
生音の質感、響き、味、そして素材感の良さを、
ミックスしてこよなく愛し、追求しているスタイル。
だから、
生音で録ったフレーズのループとか、
生音にエフェクタかけて、
元が何の音だかわんなくなってしまったような音
とかを作って曲を練り上げてる。
テクノみたいなドラミングや
曲の構成は一切取り入れていない。
つまり、生音に、テクノ(ここではテクノロジー)を最大限に
取り入れて音楽やってみよう!といった位置づけだろうか。
ジャンルはツタヤだとテクノコーナーだけど、
自分的には次世代ロック(!)だろうと。
本拠地はイギリスで、ペンタゴン(六角形)スタジオ
っていう自分達のスタジオを持っていて、
アルバムで共演してる他の楽器(サックスとかバイオリンとか)
のアーティストは皆外人。

前作の「joy ride」(1曲目かなりカッコ良いから聴くべし)
でバリバリのブレイクビーツ・テクノだったのに比べ、
「UMBRA」は、
ロック!言うなれば音響系ロック。深い。
でも音響だのポストロックだのっていうか、彼等の作りたいように、
アルバム作ってみましたって感。
他の誰かに影響受けたって雰囲気じゃあない。完全に。
で、2曲目の   いや、5、6曲目や
「YOUR REALITYS' A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME」
は相当ヤバい!パブリックエネミーのチャックDをフィーチャーしてて、
分厚いロックサウンドテクノ系音いじり+攻め立てるようなラップ。
もはや次世代のミクスチャーまで築いてしまった。

最初にこれ聞いたのは高校生の頃だったが、
未だに僕的ロック・ミクスチャー曲の上位に食い込んでる。
あとは、
「SOLILOQUY」
静かに始まり、なんとも言えない気だるい流れに、
じわじわ上がってくるテンションが絶妙に絡んでくる。
聴いてる自分の内部に渦が巻いてくるような…
絶望っていう意味なんだけど、悲しみを通り越して、
どうしようもない。もはや叫ぶしかない。自分が(笑)
ボーカルは叫ぶまではいってないからな。
個人的には長い曲でひたすら単調なコードが続く感じが好き。

評価額:3500円