boom boom satellites
まずは「UMBRA」から。
両方詳しくレビューしたいから、二回に分けて。
独特のサウンド。まず他の人間にこれはできないであろう。
彼等の音楽性について簡単に言えば、
デジタルの格好いい部分や、いじりやすさ、奥行きの広さに、
生音の質感、響き、味、そして素材感の良さを、
ミックスしてこよなく愛し、追求しているスタイル。
だから、
生音で録ったフレーズのループとか、
生音にエフェクタかけて、
元が何の音だかわんなくなってしまったような音
とかを作って曲を練り上げてる。
テクノみたいなドラミングや
曲の構成は一切取り入れていない。
つまり、生音に、テクノ(ここではテクノロジー)を最大限に
取り入れて音楽やってみよう!といった位置づけだろうか。
ジャンルはツタヤだとテクノコーナーだけど、
自分的には次世代ロック(!)だろうと。
本拠地はイギリスで、ペンタゴン(六角形)スタジオ
っていう自分達のスタジオを持っていて、
アルバムで共演してる他の楽器(サックスとかバイオリンとか)
のアーティストは皆外人。
前作の「joy ride」(1曲目かなりカッコ良いから聴くべし)
でバリバリのブレイクビーツ・テクノだったのに比べ、
「UMBRA」は、
ロック!言うなれば音響系ロック。深い。
でも音響だのポストロックだのっていうか、彼等の作りたいように、
アルバム作ってみましたって感。
他の誰かに影響受けたって雰囲気じゃあない。完全に。
で、2曲目の いや、5、6曲目や
「YOUR REALITYS' A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME」
は相当ヤバい!パブリックエネミーのチャックDをフィーチャーしてて、
分厚いロックサウンド+テクノ系音いじり+攻め立てるようなラップ。
もはや次世代のミクスチャーまで築いてしまった。
最初にこれ聞いたのは高校生の頃だったが、
未だに僕的ロック・ミクスチャー曲の上位に食い込んでる。
あとは、
「SOLILOQUY」
静かに始まり、なんとも言えない気だるい流れに、
じわじわ上がってくるテンションが絶妙に絡んでくる。
聴いてる自分の内部に渦が巻いてくるような…
絶望っていう意味なんだけど、悲しみを通り越して、
どうしようもない。もはや叫ぶしかない。自分が(笑)
ボーカルは叫ぶまではいってないからな。
個人的には長い曲でひたすら単調なコードが続く感じが好き。
評価額:3500円