at the drive-in

xtremer2004-06-24

ロックバンド。エルパソ出身の五人組。とにかく最高なんだよ。
・セドリック(ボーカル)高音。シャウト。普通にも歌う。アフロ1。
・オマー(ギター)世に言うオマー節。独特。簡単だけど真似できない凄さ。アフロ2。
・ジム(ギター)コーラス、キーボードも。かなり心地よいコードを弾く。
・ポール(ベース)彼らがしっかりしてるからこそATDIサウンドが成り立つ。
・トニー(ドラム)ポールと共にリズム隊。実はこの人かなり上手い説。センスあるし。

で、ジャンルにとらわれない、というかどのジャンルにも当てはまらない音を出す。
只、唯一それがロックンロールであることは確信できる。
といっても、ロックンロールってのは、彼らが
「自分たちがプレイしているのはロックンロールだ」と言うだけで。
というか、海外では通例僕らが考えるロックの事をロックンロールって言ってる。
僕も影響受けすぎて人前でもわざとロックンロールって口にする。
それでも、だいたいの人はAT THE DRIVE−IN(以下ATDI)
の事をエモ(エモーショナル。)として捉えているようだ。
なぜかと言うと、彼らの代表作「relationship of command」の一つ前の作品、
「in casino out」は確かにエモといえる要素を多く含んでいるので、そこから由来している。
セドリックのボーカルと、随所に出てくる叙情的なリフ。時に胸を震わせる。
だが「relationship of command」で彼らは劇的な音の変化を迎える。
そして伝説となるであろうロックバンドとして世界に君臨した。
今でこそ振り返ることのできるバンドの突然の活動休止もそこにあった。

彼らの曲の大半は簡単には説明できないような激しいサウンドで構成されている。
低音とかベースがズンズン来るわけでもなく、
耳が痛くなるような高音がほどばしるワケでもない。

ここが彼等の良さの根本ではないだろうか。
だからこそ、無限にボリュームを上げたくなる。
そしてボリュームを上げれば上げるほどに、それまで聞こえることの無かった、
細かな妖艶なサウンドが耳に飛び込んでくる。
どんなコードを弾いているのかわからないギター、ただひたすらに。
もうこれに尽きる。このコピー不可能な協和音、耳に心地よい
快楽な程に突き刺さり、さらりと抜けてゆく。
ひたすらに突き進むロックな展開。劇的、グルーヴ。
そしてオマーの変態ギター音がたまに出てきて…
いや、これがロックなんだってば。

ライブパフォーマンスがこれまたいっちゃってる。

今まで、ATDIサウンドを他のバンドに探し続けてきた。
どっかのレビューサイトには、
「DAG NASTY」ってバンドが似てるみたいなたわけた事が書いてあったが、
違うよ。絶対に違うって。何か勘違いしてる。
適当に叫んで出鱈目っぽいギターを弾いて、合わせる時にガツンと合わせる?
それだけでこいつらみたいなロックを表現できると思っているんだろうか。
言いすぎ?冷静にならねば。
でも聴いたら絶対がっかりするから(笑)

「relationship of command」だけ聴いてくれれば文句言わないけど、
彼らにハマってしまったなら、「in casino out」を聞くしかない。
日本盤が出てるくらいだから、音質も結構いい。
ナポレオンソロって曲はライブで最後に必ずやる曲なんだけど、
かなり激情。しかもしんみるくるギターは胸を締め付ける。
「vaya」もかなりオススメ。音が「relation…」寄りで、なかなかロックしてる。

ま、それでも作品の完成度からすればどれをとっても
「relation…」には到底かなわないだろう。
なぜならば、あれはロスロビンソン(今やもはや鬼才プロデューサー)と
アンディーウォレンス(必殺仕掛人ミキサー)が携わってるから、
それがモンスターアルバムになってしまった。
だからどうしてもそれ以前のアルバムを聴いて、
「うーん」とがっかりしてしまったのは否定できない。

ちなみに「relationship…」の9曲目終了後のSE、
あれ実は「de facto」(オマーとセドリックのサイドユニット。っていうか
こっちも本業だそうで。ダブとジャムやってます。)
の音をリバース再生して挿入してあるんです。
サンプラーとか持ってる人は是非聞いてニヤリとして下さい。



随時更新してます。なんせベストバンドですから。

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